以上の工程の随所に湿らせては乾かす、といった細かいプロセスなどが加わり、全部でじつに30以上の工程を経て完成となります。
使い込まれた作業台の上に並べられた道具の一部。地貼りに使う刷毛や折り型(平地をはさむ型紙)、差し竹や扇面の上下を切る真切り庖丁にまじり、拍子木などもみえます。作業台の向こう側にあるのは、折り目を落ち着かせるために折った平地をはさんでおく接込(台)=せっこみ(だい)です。
道具のなかには先代から受け継がれ、大事に使われてきた道具もあります。職人としての経験から生み出されたオリジナルの道具もあります。それぞれの道具に職人のこだわりとアイディアが詰まっているのです。
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Photo by 吉川賢一
Text by 七田祐子
Produced by WAZAMON